オステオパシーという医学
オステオパシーは、
筋骨格構造をバランスよく整列させ、
神経の圧迫を取り去り、
内在する医師である血液を
体の隅々に行き渡らせることによって、
体が自ら治すようにしむけているのである。
オステオパシーは、
筋骨格構造をバランスよく整列させ、
神経の圧迫を取り去り、
内在する医師である血液を
体の隅々に行き渡らせることによって、
体が自ら治すようにしむけているのである。
オステオパシーは、1874年アメリカでA・T・スティル医師によって創始された手技療法で、以下の原則に基づいて行われます。
①体は全体で一つのものとして機能しているユニットである。
②構造のゆがみはその機能に影響し、逆に、機能も構造のゆがみに影響を与える。
③人体は自然治癒力・自己調整力を持つ
オステオパシーという言葉は、創始者A・T・スティル医師が、ギリシャ語の骨を意味する「オステオン」と、施術や疾患を意味する「パソス」を合わせた「骨(生きた構造)の特性を利用した治療」と定義した言葉です。
オステオパシーは1910年にはアメリカの医師資格として認定され、その後ヨーロッパにも広く普及し、現在はヨーロッパやオセアニアの多くの国で、4年以上の大学教育課程を終了し、国家試験に合格して与えられる医療国家資格となっており、WHOでも代替療法の手技療法分野で高く評価されています。
当院では、バイオダイナミクス・オステオパ シーという、身体全体を1つのユニットとしてとらえる、伝統的なオステオパシーのメソッドで施術をしています。
病気は、顕在化している症状だけで起こっているわけではありません。
遺伝、外傷、化学物質、心理的トラウマ、生活環境、悪習慣などのストレスを受けると、自己調整能力によりバランスを保とうとしますが、バランスが崩れてしまうと、心身の不調や病気の症状となって現れます。
つまり、一ケ所だけが病気になることはなく、生活していく上で様々なストレスを受けることによって体全体に影響を受け、結果的になんらかの症状が引き起こされるのです。
また、オステオパシーでは、誰もが本来もっている『自然治癒力』を引き出し、最良に働くようテクニックを施します。
『自然治癒力』の働きは多様で、たとえば、体内に有害な細菌やウィルスが入ると、白血球が自動的に戦います。皮膚を切傷すると、血小板が働き傷口をふさぐ様に働きます。骨折をした時は、骨折片を合わせてさえいれば、骨折端より接着剤(カルス)が、出てきて骨を強固に結合させます。下部脊柱が右に曲がると、上部脊柱は左に曲がりバランスを保とうとします。
オステオパシーは、人間が持っている完全な健全を認識し、自然治癒力に同期し、治癒のプロセスを促進させることで、心身の不調や病気の症状から解放し、本来の自分に戻していきます。
発達障害、逆流性食道炎、学習障害、ADHD、自閉症、ワクチン接種後
つわり、逆子、出産の準備、産後のうつ、甲状腺機能低下症
逆流性食道炎、不定愁訴、生理痛、鬱、自律神経失調症、手術の後遺症、副鼻腔炎、急性の認知症など
オステオパシーは手技によって自然治癒力を引き出します。
小児から大人まで、妊婦さんにも安心して受けていただけます。
お気軽にご相談ください。
1874年A・T・スティル医師が創始したオステオパシーは、直弟子のウィリアム・ガーナー・サザーランド D.O.へと引き継がれ、世界へと広がりました。
日本にオステオパシーが入ってきたのは1910年。
オステオパシーの哲学と治療テクニックは、手から手へと、時代を越えつながっています。
ドクター萩原が継承しているオステオパシーの系譜、
師と仰ぐ代表的な3人の先達をご紹介します。
Dr.スティルは医師でしたが、3人の子供を髄膜炎で亡くし、医療で我が子を救えなかった経験から、当時の医療に疑問を覚えるようになりました。
その後の25年間にわたる研究で、どんな病気の患者にも必ず筋・骨格系の異常が存在し、その影響で循環系の問題を引き起こしている事に気づきました。
そして、人間が尊敬すべき唯一の医師は自然であると確信するようになり1874年6月22日(午前10時)オステオパシーを発見しました。
Dr.サザーランドはスティルの直弟子です。学生時代、頭蓋骨の骨と骨のつなぎ目に着目し、側頭骨の一部と魚のえらが似ている事に気づき、頭蓋骨も呼吸が関係しているのではないかという仮説を立てました。
その後、研究を重ね癒合して固まっている頭蓋骨には呼吸に似た僅かな動きがあること、頭蓋骨の呼吸の様な動きは体液と関連が有ることを発見。臨床を重ね、約50年の歳月をかけ、頭蓋領域のオステオパシーを確立しました。
ジム・ジェラスD.O.は長年にわたり、熟練した技術で並外れたな結果を出し、多くの患者が、世界のあらゆる地域から彼の治療を受けるためにやってきました。
ジムは1973年に医学生を教え始め、1978年にはニューイングランド大学オステオパシー医学部で教鞭をとるようになりました。 サザーランド・クラニアル・ティーチング・ファウンデーションのディレクターにも着任し、 1992年に独自のプログラムを作成、それは後に「バイオダイナミクス・オブ・オステオパシー」として知られる教育プログラムになりました。
ジムは、世界中のオステオパシー協会や研究会の講師やメンバーとして、長年にわたり、数千人のオステオパシー医学生や医師を指導し、そのプログラムは現在も続いています。
更に、子供たちへの愛情にあふれたジムは、ロンドン、スイス、オーストリア、バイエルン、ロシア、ブラジル、ドミニカ共和国など、世界各地で小児科クリニックを設立、多くの子どもたちとその家族を助け、今もなお、素晴らしい遺産として運営されています。
2019年、 萩原とジェームス・ジェラスD.O.、アメリカ、オレゴン、ゴールドビーチにて
世界のオステオパシー研究家たちが発表した学術論文の一部をご紹介します。
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高頻度の片頭痛を患う患者における疼痛ならびに気分障害に対するオステオパシー手技療法の効果
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オステオパシーマニピュレーション治療直後に報告された有害事象の特徴づけ
リンパポンプ治療はラットにおいて肺腫瘍を減少させる
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